膝関節の疾患

膝 疾患

ここでは患者さんが訴える【膝の痛みで多い悩み】をまとめてみました。

膝のお悩みランキング

1位『膝に水は溜まっていませんか?』
2位『変形性膝関節症と言われたのですが…』
3位『オスグッドは治らないのですか?』

【水が溜まっていないか心配】
この相談を受けることがよくあります。

『水って抜いたほうがいいんでしょうか…』
『何度も水を抜いて癖になっています…』

これらの声もよく耳にします。

ところでよく聞く【水】とはいったい何なのでしょうか?

【水が溜まっている=膝の関節が腫れている状態】
水が溜まっている関節というのは、一言で言うと【炎症が起こっている状態】の関節を意味します。
【炎症】という反応は、患部の温度が上昇し壊れそうな状態です。

この壊れそうな状態を改善するために、患部に水を集めて温度を下げます。

当院では患部の状態を判断するために【超音波エコー検査】を使います。
エコーで確認するとこの水が溜まっているか否かはすぐに判別がつくため、【超音波エコー検査】はとても有効な検査になります。

 エコー画像

膝に水が溜まっている背景には【炎症】という状態がおこっているため、治療の第一優先は炎症を止めることです

・膝の水を抜く
・膝のアイシング

などの【対処療法】では一時的に有効ですが、根本的に改善しないことが殆どです

完治させるためには、【膝に負担が集中する身体の動き】の改善が必須です。

 


【変形性膝関節症】

こちらは加齢とともに生じる膝の疾患で、病院などでは

『軟骨がすり減っている…』
『歳をとって出る膝の痛みだからしょうがない…』
『進行すると手術が必要になる…』

などと言われたことがある方も多いと思います。

【変形性膝関節症って?】

加齢により膝の軟骨が擦り減り、膝の骨が変形してくる疾患です。

一般的に50代以上の女性に多く、60代以上であればレントゲン検査を行うと、少なからず軟骨の擦り減りはあります。

しかしそのほとんどの方が、膝に痛みは感じていません。
臨床上痛みが出ている方の多くは、膝の筋肉や神経の問題が生じた時に痛みを感じます

当院でも膝に変形があると診断を受けて来院される方も多いですが、
そのほとんどは患部の治療と膝に負担をかける原因になっている【股関節の治療】で改善していきます。

【膝の痛みを改善する根本原因は?】
多くの方が悩まれている膝の痛みですが、膝関節だけが痛みの原因になっていることは少ないのが実際です。
ほとんどの場合、膝関節だけでなく【股関節】も同時に問題をきたしている場合が多いのです。
ではなぜ股関節に問題をきたすと膝に痛みが出てしまうのでしょうか。

写真のように太ももの骨が内に捻じられていると、膝も内側に捻じられる事になります。
膝関節というのは元々「曲げ伸ばしが得意な関節」なため、捻じられて使われることはかなり負担をかけてしまうことになるのです。
股関節自体が固くなってスムーズに動けないことによっても負担となったり、様々な原因が考えられます。


第3位【オスグッド】

正式名称は「オスグッド・シュラッター病」と呼ばれるものです。
これは成長期特有の膝の痛みで、スポーツをしていたり、運動頻度の多い子供に起こる膝の疾患です。

→詳しくは 【オスグッドのページへ】

このページでは当院に来られる膝の悩みを抱えた患者さんで特に多いものを紹介させて頂きましたが、どの問題も放っておいて自然と改善に向かっていくものは少なく、時間経過とともに症状が強くなってくるものが殆どです。
痛みを抱えている方はできるだけ早期に治療をする事をお勧め致します。