スポーツでの腰の痛み

腰が痛いと言っても原因は様々で、よく聞く腰痛でいうと
「腰椎椎間板ヘルニア」
「ぎっくり腰(急性腰痛)」

など一度は聞いたことがあるかと思います。

ですが、日常診療では整形外科でも診断名がつきにくい腰痛が多いのが実際のところです。

【スポーツをしている方に多い腰痛】
小学生~高校にかけてのスポーツをしている患者さんにも多い腰痛ですが、主に

・ゴルフや野球のように腰を回旋させる競技
・バレーボールのアタッカーようにジャンプや身体を反らせることの多い競技
など、腰に負担の掛かりやすい競技で特に多く発生します。

これらの腰痛はギックリ腰とは異なり、ある日急に腰に激痛が発生するといったものでなく
 「なんか腰が痛いな。。」
 「最近痛みが強くなってきた。。」
 「日常生活は大丈夫だけどスポーツをすると毎回痛い。。。」

など初めは腰が少し気になる程度から始まり、少しずつ症状が強くなってくることも特徴の一つです。
一度こうなってしまっては、休んで治ると言うことはあまりなく、腰に痛みが出る根本的な「原因」を改善させない限りずっと腰痛に悩まされてしまいます。

また悪化すると【腰椎分離症】と言う「腰骨の疲労骨折」にまで至る可能性があります。
一度そうなってしまうと、3~12カ月のスポーツの中止が必要になります。

そのためスポーツをしていて長く続く腰痛には、注意が必要です。

原因


では、このスポーツで生じる腰痛はどこに問題があり症状を出していることが多いのか。
それは【背骨(胸椎)】と【股関節】この二つの部位です。
これらの部位が動きにくい状態になっていると、腰を痛めるリスクが大幅に増加していきます。
スポーツ現場などでも「腰を回す」といった表現をよくすることから、腰は捻じられやすい場所と思われがちです。
ですが腰骨は本来回旋が苦手なつくりになっているため、背骨や股関節が固く、腰が捻じられると簡単に負傷してしまうのです。

背骨と股関節の硬さチェック



膝に手を衝きお尻を引いた姿勢をとった時に、背中から腰にかけて丸くなっている人は、スポーツでの腰痛を起こしてしまいやすいため、注意が必要です。

どうすれば治る?


先述の通りスポーツをしている方に発生する腰痛の多くは、背骨(胸椎)と股関節が固くなっていることが多いため、根本的な改善を目指すためには
腰の治療だけでなく背骨(胸椎)と股関節から治療を進めていく事が重要です。

また、腰の痛みが改善してからも再発を防ぐためにも胸椎と股関節が固まらないようにケアを行っておくことがとても大切です。