シンスプリント
シンスプリントとは
◇ランニング中や練習中ににスネの内側が痛くなる
◇練習後にスネの内側が痛い
◇スネの内側の骨を押すと痛い
これらのような症状があるとそれはシンスプリントかもしれません。
スポーツをしていると聞いたことがある人もいるかもしれませんが、
シンスプリントとは『脛骨過労性骨膜炎』ともいい、スネの骨(脛骨)に過度に負担がかかり過ぎて起こるスポーツ傷害の一つです。
一般的に試合や練習で負荷をかけ過ぎている、オーバーユース(使い過ぎ)が原因と言われていますが、特に下記のようなスポーツに多くみられます。
走る事の多い競技
・陸上部、マラソンランナー、趣味でランニングをしている方
ダッシュやストップ動作を繰り返す競技
・サッカー、テニスなど
ジャンプを繰り返す競技
・バレーボール、バスケットボールなど
といったように、様々な競技でシンスプリントを発症してしまう可能性があります。
もちろん上記に挙げた競技だけでなく、練習で先述したような動作を繰り返した場合でも、シンスプリントになる可能性もあります。
はじめは何となく痛いだけ…
シンスプリントにも段階があり
『練習後にスネの内側が痛いな~』といった軽い症状から始まり
『練習中も痛いな~』
『日常生活で歩くだけでも痛む。。。』
といったように痛みを我慢していると重症化していく事が多く、最終的には【疲労骨折】にまで至ってしまうのがシンスプリントの怖いところです。
そのため、痛くなったら早期に治す事がとても大切です。
シンスプリントは休めば治る?
シンスプリントで困っているスポーツ競技者はとても多くその理由の一つが
・練習を『休む・安静』
・アイシング
・ストレッチ
と、いったように練習量を減らしたり、局所への対処療法が一般的な対応になってしまっている点です。
そのため完治に向かう処置になっていないことがシンスプリントで悩んでいる人が多い理由に挙げられます。
『湿布とアイシングをしながら二週間練習を休むように言われました』
『練習を減らすと痛みはマシになりましたが、復帰するとまた痛みが強くなってきました』
これらのような言葉はシンスプリントの患者さんから非常によく聞く言葉です。
休むだけでは根本的な解決に至っていない。そのことを頭に置いておく必要があります
なぜなるシンスプリント?
では、どうすればシンスプリントを治せるのか。
それは、衝撃を吸収する身体を作ること、取り戻すことです。
人の体重を支えてくれている下半身(足首や膝や股関節)の関節が問題なく動いてくれている時は、ジャンプや走る動作時の身体の衝撃を上手く吸収できます。
しかし、それらの関節の動きに不具合や硬さが生じていると、衝撃を吸収・緩和できない身体になってしまい、その体で繰り返し走る事やジャンプをするなどが繰り返された時、衝撃が何度も蓄積し、結果としてスネの骨(脛骨)の内側に痛みを引き起こしてしまいます。
そのためシンスプリントでは、痛みが出ている患部周辺の筋肉をケアするだけでは治ることは少ないのです。
軽度のものや、人によってはふくらはぎのストレッチだけでもよくなりますが、なかなか治らずに長期化しているシンスプリントの場合は、上記に述べたように身体全体の問題を含んでいることが殆どなのです。
シンスプリントを治すためには
治療では、スネの骨(脛骨)や周囲の筋肉だけでなく、下半身全体の関節の連携や場合によっては上半身の問題まで診ていきます。
また、前庭感覚(バランス感覚)の低下も身体を緊張した使い方になりやすく、筋肉や関節の硬さを取るだけでなく、
機能的に衝撃を吸収しやすい身体と動きを身に付ける事も重要になってきます。